自分のやりたいことをライフワークにする

そんな言葉を目にして、大きなため息をつきながら今の仕事のことを考える人が多いと思います。

私もそんな時期を過ごしました。

輝かしい、今の生活にはない華やかな世界を思い描きながら、それを「逃避」とは考えまいとしました。

不本意な現状を、なんとか過ごすためには、そんな思いを秘めていることが必要な時期だったのかもしれません。

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一昨日は、熊本市で熊本市商工会連合会女性部さんの講演会でした。

思えば、2016年に熊本も、私の住む鳥取県中部も地震がありました。

どちらも、今もなおその傷跡は癒えていません。

その講演でも、消防士時代の体験も交えてお話しました。

「何度も辞めようと考えたことがあった消防士時代でしたが、消防士の仕事を経験したことで学んだことは、とても大きいものだったと気づきました」

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思えば、就職難で求人がなかなか見つからない中、就職試験を受けてようやく入った消防でした。

自分とは比較にならないほど運動能力に優れた人達や、判断能力に優れた人を見るたびに、消防士としての適性に欠けていることを、何度も思い知りながら勤めた32年間でした。

熊本市の講演会場で、消防士時代の体験を話しながら、「なんで自分には向いていないこの仕事を選んだのだろう」と考えていた時期のことを思い出していました。

もし若いときから、当時やりたくて夢見ていたことを仕事にしていたらと、辞めてから7年近く経った今考えてみました。

やりたかったことなのに、自分の限界にぶつかって大いに悩んで苦しんだかもしれません。

あるいは、調子よくことが進んで、生意気な鼻持ちならない男になっていたかもしれません。

そう考えると、適性を欠いていると悩んだ消防士の仕事を続けることで、学んだことは多く、しかもとても大きいことだったと思います。

勿論、夢にまで見たライフワークだと考えて勤務する消防士も多く存在すると思います。

業種を問わず、働く人の数だけ、仕事についての考え方があると思います。


自分らしい仕事をしたい、と言っても、なかなか本人には見えないのが「自分らしさ」かもしれません。

自分には向いていないと思っていても、その人だからできていることがきっとあると思います。

仕事の人間関係などで消耗し過ぎて壊れるまで無理をするのは問題ですが、自分の仕事に育てられた部分に気づくことが大切だと、何年も勤務して知ることができました。

講演を聞いて、笑顔になったり、涙を流す方々を見ながら、そんなことを考えていました。